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2010-02-03 (Wed)

エレバーターの個室で

 その男のことをを考えただけで、私は何とも形容しがたい想いに囚われてしまいます。屈辱に対する怒りと、身体に残された奇妙な快美感。その二つが湿り合った得体の知れない恍惚ーー口惜しいけれど、私、忘れられないんです。

 私は某デパートでエレベーターガールをやっています。仕事はハードですが、元々容姿には自信があり、日立つことが好きな性格ですから、結構この仕事、気に入ってました。


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 その男が私の前に現れたのは二ヵ月程前からでした。デパートの開店と同時に現れ、いつも決まって、私の乗ってるエレベーターに乗り込んで来るんです。大学生ふうで、歳はまだ10代ぐらいでしょうか。いかにもネ暗そうで、エレベーターに乗ると、後ろから私をジッと見つめて来るんです。

 「やあねえ、あいつ変態じゃないのお目当ては沙代か…。ね、気をつけなさいよ…、ああいったタイプ、怖いんだからね」仲間が集まると、その男の噂になりました。 「大丈夫よ、私。何か変なコトされたら大声で騒いじゃう」強がり言ったものの、私、内心はビクビクものでした。男の私を見る目、それは明らかに異常なものだったんです。

 「ふん、私はあんたなんか相手にしないわよ。これだけの容姿を持ってんですからね。どう、見たかったらじっくりどうぞ。私の姿を想い描いて、あんたはアパートにでも帰って独り寂しくオナニーでもするのね」

  男の視線を感じる時、私は心の中でいつもそう呟いていました。帽子からハイヒールまで白で統一されたエレベーターガールの制服。スカートが少しミニになっていることもあって、男の人たちの間では密かな人気を博しているという私のお気に入りの制服。

 私自身、それを着た姿を鏡に映してみてうっとりすることもあるくらいです。 「これじゃ、あいつがムラムラっときて、私に夢中になるのも無理はないわ」

 なんて、一ヵ月もすると、男の視線も全く気にならなくなっていました。というよりも、私、それまで以上に見られることを、意識し始めていたんです。ねっとりと絡みつく男の視線を、彼がいない時ですらお尻の辺りに感じて、他の男の人からも同じように、イヤラシク視姦されているような気がして、妙にムズムズとしてしまっていたんです。

「あっ……」私、思わず息を飲み込み、危うく出そうになった悲鳴を堪えました。スカートの中に男の手が潜り込んで来たんです。日曜日の一番混んでいる時刻でエレベーターは満員。全く動きがとれないような状態でした。地下で乗り込んで来た人波の中に、男の姿を発見した時から、私には胸騒ぎがしていました。

 「もしかしたら、こいつ何か仕掛けて来るんじゃないかな?」って……。その予感は見事に的中。人波に押さえるフリをして、男は私の真後ろに立ち、ドアが閉まると同時に身体を密着させて来たんです。

「本日は御来店、誠にありがとうございます……」私は平静を装ってました。男の手がお尻の割れ目に添って上下に動きます。まるでハケででも撫でられているかのようなムズかしさで、身体中がカーッと熱くなっていくのを感じました。

(何よ、平気よ。あんたがどんなことしようが、私、感じたりしないわよ。よりによってこんなことでしか、私の身体に触ることができない小心者め!)身体を固くして、私は男の指刺激に抵抗していました。お尻にギュツとカを入れ指の侵入を防ぐ私を、せせ笑うかのように、男はソフトタッチを続けてきます。

(ほらっ、どうしたの下手クソ。もうすぐ10階よ、エレベーターはここ止まり。もう止めなさい。私、そんなチカン行為で感じるほど尻軽じゃないのよ)他の乗客に気付かれないよう、身体をずらしたりして、何とか男の手を振り解こうとしました。 10階に到着し、男が他の乗客と一緒になってエレベーターを降りた時は、本当にホッとしました。だのに……。

 男は再び乗り込んで来たんです。まるで何事も無かったかのような顔をして、そしてまた私の後ろに立ち……。 「あっ、やめて……」ホッとしたところを再び襲われ、私は気が動転していました。男はまたしても私のスカートの中に指を侵入させてきたんです。

 お尻をすぼめる暇も無く、私は秘所を、後ろから男の指に捕えられていました。気をゆるめたのと同時にアソコもゆるんでいたのかもしれません。 (あ、いけない……、あ~ん、だめ、だめよ……)男の指から送られる刺激に、秘所からジワーッと全身に快感が伝わっていくのを、私は屈辱の中で感じていました。

 「何だよ、濡れてやがるじゃねえか。スマしてるくせに、あんた随分と好き者なんだねえ。パンストとパンティ越しにオマ○コの濡れ具合が伝わって来るぜ。ほれっ、ほれっ……、どうだ……」男の声が聞こえるような錯覚に、私は唇を噛んで、襲って来る快感のうねりを必死でこらえるしかありませんでした。

 男は地下と10階、エレベーターに出たり入ったりを繰り返し、この日、私を攻撃し続けて来たんです。最後には私、立っているのもやっとの状態で、他の乗客のいる中(ああっ、こんな生殺しみたいなままで放っとかれるのは嫌よ、ひと思いにイカせて)

 とばかり、男の方にお尻を付き出して、無言のおねだりを繰り返してさえいたんです。アソコは愛液でグショグショ。男の指の動きに合わせ、グチョグチョという湿った音をたてて、私はそれを他の乗客に気付かれるのではないかと、気が気ではありませんでした。

 興奮に固くなった乳房を壁に押しっけ、お尻にキュツキュツとカを入れたりすぼめたりして、私は男の指刺激に合わせていました。脇の下にはピッショリと汗をかき、意識はもうろうとしていました。(こんな所でこんな相手に……)という屈辱と、身体を捕えて離さない快感に、何もかもがとろけていくような気がしました。

 いつものように顔や仕草は平静を装っているものの、目を開けているのさえやっとだったんです。(早くイカせて。ね、お願い……)心の中で叫ぶと同時に、私、周囲のお客様のことを何もかも忘れていました。頭の中が一瞬、空白になったような気がしました。男の指がパンティを押し込むように、私の秘所に入って来たんです。

 「くゥ~ッ……」

 喘ぎを必死で堪え、私は達していました。男の指が愛液で湿ったパンティ越しに、入り口辺りの肉壁をこするようにして這いずり回っていました。その日からというもの、その男は味をしめたのか、休日のたびにやって来るようになってしまいました。

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最終更新日 : 2019-03-02

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