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2019-11-27 (Wed)

番台に座っているお爺ちゃんのエロは枯れたのかな

 昨日の午後、約1カ月ぶりに銭湯に行きました。多くの方が利用されるスーパー銭湯ではなく、昔ながらの銭湯(一般公衆浴場)です。スーパー銭湯はお湯がぬるくてちっとも暖まらない上に、だだっ広くて騒々しく落ち着きません。

 その点、昔ながらの銭湯はこじんまりして静かで、熱めのお湯とレトロな雰囲気に癒されます。私が住んでいる町にはないので、近隣の町の3軒の店を気分や状況に応じて使い分けています。


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 3軒のうち1軒は入り口が男女共通で、待合室にフロントがあるタイプ。浴槽以外に薬草湯、サウナ、水風呂が備わっていて、サウナで汗を流したいときに出かけます。残りの2軒は入り口で男女左右に分かれ、男湯と女湯の間に番台があるタイプ。

 ともに私が利用する午後から夕方にかけての時間帯は、お爺さんが番台に座っています。たとえお爺さんでも男の人に変わりはなく、慣れた今でも抵抗感がないわけではありません。

 その内の1軒は脱衣場も洗い場も掃除が行き届いていて清潔なのですが、洗い場が広くて天井が高く冬場はカランの前に座ってカラダを擦っていると寒いのと、浴槽のお湯が熱すぎるのが難点。

 もう1軒はあまりキレイでないのですが、浴槽のお湯の温度が熱からずぬるからずの適温なので、行きつけにしています。ただ脱衣場が狭いため、番台のお爺さんの目の前で服を脱いで裸になったり、湯上りには濡れたカラダをバスタオルで拭ったりするような感じになります。

 利用客は私を除いて70歳以上の方ばかりですから、どなたもそんなことは気になさらないんでしょうけれど(笑)約1カ月ぶりとなったのは、新年早々に体調を崩し、肺炎と診断されて2日間の入院点滴治療を受けた後、仕事も休んで自宅で療養していたからです。

 午前中、主治医の先生から完治のお墨付きを貰うと、午後はお買い物を兼ねて、久しぶりに行きつけの銭湯に出かけました。お店に入って時計を見ると3時過ぎで、番台にはいつものお爺さん。

 洗い場には先客が2人いましたが、脱衣場は私1人でした。服を脱ぐと旧式の大きなアナログ体重計に、いつものように素っ裸で載りました。療養中も食事はきちんと摂っていたのですが、発熱や激しい咳でカロリーを消費したせいか、何と体重が2kg以上も減って、50kgを割っているではありませんか!

 久しぶりの銭湯で少しはしゃぎ気味だった私は「うわー、体重が減ってる!嬉しい!」と思わず声を上げてしまいました。その声に呼応したのか、珍しくお爺さんの方から声をかけてきたのです。

「しばらく顔を見なかったけど、どこか行ってた?」私は体重計から下りると、そのまま番台のすぐ前まで進みました。「ううん、肺炎で寝込んでたの。40度の熱が出て大変だった!」

「えー、まだ若いのに肺炎って?俺も10年くらい前に肺炎で入院したけど、年寄りだけじゃねーんだな!」お爺さんは、自分のまん前に文字どおり素っ裸で立っている私から目を離すことなく、喋り続けています。

 乳首も乳房もヘアも丸見えなんでしょうが、イヤらしい視線は感じません。素っ裸で番台のお爺さんと言葉を交わしているうちに、暖房の効いた狭い脱衣場とはいえ寒さを感じてきました。

「オジサンもまた肺炎にならないよう気を付けてね!」と言い残して、私はお風呂道具の入った籠を手に洗い場に入って行きました。カランの前に据えた緑色の低い腰掛に座って、

 プラスチック製の黄色い桶に汲んだお湯でカラダを流していると、以前に年輩のお客さんと会話していたお爺さんが「女の裸を見ても、俺はもう何ともないんだよ!」と口にしたのを思い出しました。

 すると、お爺さんの目の前に素っ裸で立っていた、さっきまでの自分の姿を想像して、思わず一人で笑ってしまいました。

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最終更新日 : 2019-11-27