ある1日の何気ない話

 秋の昼下がり。きらめく海を横に眺め、国道沿いのホテルに車を向ける。「今日、お子さんは?」 「姉のところに預けてきました」助手席で美雪が明るく答えた。

 セミロングの髪、オフホワイトのカーディガンの下はライトブルーのブラウス。すらりとした脚が、ふわりと広がったミニスカートから覗いている。




「へぇ、お姉さんいるんだ」「はい、一つ違いなんですけどね」「ふうん、じゃぁ30歳か。美雪に似て色っぽいのかな」「えぇ、私、色っぽくないですよ」「そんなことないよ。素敵な女性に会えてよかったな、ってさっきから思ってたもの」

 隆は、左手を横に出して、膝の上の美雪の手を握る。「あら…」上げた視線の先に「HOTEL」の看板が見えた。フロントでキーを受け取って、エレベーターで最上階へ向かう。

「さぁ、入って」白を基調にした明るい部屋が広がる。隆は、ジャケットをクローゼットにかけ、美雪に近づくと背後から肩に手をかけた。「バッグはそこに置くといいよ。まぁ、ゆっくりして」「は、はい」

 隆の手が肩に触れた瞬間、美雪の身体に電撃のようなものが走り、あの部分がじわっと湿り気を帯びていくのを感じた。必死に平静を装ってバッグをソファの上に置く。

 自分の身体の変化を悟られたくなくて、ごまかすように美雪は窓辺に近づいた。ガラスに上気した自分の顔が映る。「ステキな景色ですね…」声が引っかかって最後の方はかすれたようになっている。

「海がよく見えるでしょう?だからここのホテルにしたんだ」隆は、美雪の横に立ち、自然に腰を抱いて寄り添った。美雪は、身体の力が抜けたようになって隆にもたれかかった。

 その小柄な身体をそっと肩で支えて、隆は微笑んで聞く。「どうしたの?」美雪は何も言えず、無言で隆に見とれていた。「可愛いよ、とっても」隆は、そう言うと美雪の頬を撫でるようにして、そっとキスした。

 触れるか触れないかくらいの優しいキス。それだけで美雪は息が止まりそうになる。無我夢中で隆の身体にしがみつく。今度は深々とキス。差し込まれた舌先がソフトに美雪の舌を突いたかと思うと、

 歯の裏側や上あごなどをくすぐるように滑っていくのに、美雪は全身がとろけるような錯覚を覚えた。「ん・・っ・・んん」自然と声が漏れる。美雪がおずおずと差し出した舌を、隆が、絡めた舌先でソフトになぞる。

 そして、いきなり強い力で吸い上げる。その瞬間、美雪の頭の中が真っ白になる。



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